ポルシェ718ボクスター

公開 : 2016.06.22 05:50  更新 : 2017.05.29 19:04

986型の後継にあたる987型がデビューしたのは2005年。2012年には981型へと世代交代した。もちろん出力や排気量は刻々と変化し、最新のボクスタースパイダーが搭載する3.8ℓは375psを発揮するに至った。

ターボ加給とは無縁の水平対向6気筒エンジンを搭載することで、これまでのボクスターはピュアなポルシェ・サウンドを聞くことができたが、最新のボクスターは2.0ℓフラット4ターボを搭載する、というニュースは、すでに公開した少なからぬ試乗記をご覧になった読者諸兄には釈迦に説法かもしれない。しかし最新のボクスターを語るうえでは欠かせないニュースだろう。

1996年だったら信じがたい ‘事件’ だったかもしれないが、今日びの環境だったらどうだろう? 2.0ℓフラット4ターボは、ポルシェ製2シーター・オープンのエッセンスを薄めるのだろうか? デザインから見ていこう。

■特徴

“オプションの20インチ・ホイール、PASMはドライ路面における周回タイムを短縮した。2013年の2.7ℓと比較すると、じつに0.5秒の短縮である” ― マット・ソーンダース (ロードテスト編集補佐)

718ボクスター/ケイマンのトップ・グレードは、引きつづき6気筒エンジンを搭載することになるはずだが、スタンダードなボクスターならびにボクスターSは、60年代の同じ数字を掲げるレーシング・ポルシェと同じようにフラット4ターボ・エンジンを搭載する。

718ボクスターは2.0ℓユニット(300ps/38.7kg-m)を搭載し、718ボクスターSは2.5ℓユニット(350ps/42.9kg-m)を搭載。どちらのエンジンもストロークは76.4mmであり、これはかなりオーバースクエアであるということを意味している。どちらのエンジンもターボ加給を受けるわけだが、ボクスターSは可変ジオメトリー技術を採用することでロー・エンドのトルクを稼いでいるのに対し、ボクスターの方はこの技術を使用していない。

ディメンションは、先代のモデルと比較すると、全長は5mm、全高は2mm変わっている一方で、全幅とホイールベース長はそのまま引き継がれている。アルミニウムとスチールを組みあわせるホワイト・ボディのほとんどはこれまでと同じであるが、先代からキャリー・オーバーしているパーツはラゲッジ・コンパートメントと幌くらいしかないのだそうだ。

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