ロータス・エリーゼ・カップ250 vs ロータス・エリーゼS1
公開 : 2016.06.23 05:50 更新 : 2017.05.29 19:30
K-シリーズ・エンジンがいい音を響かせるのは予想どおりだが、なにより、すでに16年が経っているにもかかわらずかなり速いことに驚かされる。‘速く感じる’ のではなく速い。アクセルを踏めばたっぷりとトルクが湧きあがるだけでなく、ギアボックスは素早い変速向きのタイトな操作感だ。かつての記憶どおりパワートレインに欠点はほぼ見当たらない。
わたしのが覚えているかぎり、およそ20年前に乗ったエリーゼのステアリングはもう少し軽かったような気がするが、これはフロント・タイヤのトレッドがわずかに太くなっているからだろう。おかげで自信をもてる。
乗り心地のよさにも驚く。凹みや突起、さらには路面のうねり、表面の変化なども、簡単にやり過ごしてくれるから、ガソリンがなくなるまで気ままに走っていられる。やわらかさとたのしさの両立は初代のアピール・ポイントであり、その魅力は褪せていない。
カップ250は以前のテストで記されているとおり、履いているタイヤの次元が違ううえ、ダウンフォースを生みだす効率性も異なる。それにブレーキの能力も違う。だから今回のテストでは、カップ250がいかに速くなったか? を書くことはしまいと決めていたが、それ以前に初代エリーゼの能力の高さには驚かされるばかりだった。特に公道では、大きな差を感じなかった。