ロータス・エリーゼ・カップ250 vs ロータス・エリーゼS1
公開 : 2016.06.23 05:50 更新 : 2017.05.29 19:30
たとえば、現行のレンジローバーと20年前のレンジローバーを乗り比べると、まったく別の製品だと感じるだろう。あるいは最新のポルシェ911に乗れば、20年前の空冷と別の味わいを感じるはずだ。
しかしエリーゼの初代と最新を乗り比べると、多くの共通点を残しながら、ひとつひとつの要素が磨きこまれているような印象を受けるのだ。なめらかなステア・フィール、ミリ単位で調整できる挙動は、どちらのクルマも共通であり、ロータスにしかできないスキルなのだ。
20年も基本の部分を変えずに来たのだから、いよいよ気になる点も浮き彫りになってくるのではないか? と思うのも不思議ではないが、そういった時に大きな不満がでてこないのは、やはり素性のよさゆえである。
振り返ってみれば、英国のスポーツカー史には、最初はシャープかつスマートなモデルが多かったが、年を追うごとにブクブクと膨れあがりダイナミクスが損なわれたクルマが多いことがわかる。