フォルクスワーゲン・シロッコGTS

公開 : 2016.06.24 05:30　　更新 : 2017.05.29 18:56

それだけに、いくつかのプラスティック・パーツがもろく、傷が入りやすい点と、あえて ‘昔風’ にしたデザインが今となっては新鮮味を欠いている(=ほんとうにレトロになった)点が、シロッコにとって惜しい。

ゴルフ7のインテリアの方が、明らかにシャープでモダンに感じるのは、そういった理由からである。

■「買い」か?

首を傾げざるを得ない外装のイメージ・チェンジに反して、シロッコは相変わらずいいクルマであった。

ただし価格は要検討である。先述のように、トヨタGT86やゴルフGTIに比べると、トータルの成績の割に高いと感じるのだ。そのうえ、たとえばセアト・レオン・クプラ290など、このクルマより優秀なのに、安く買うことができるクルマが同グループに存在するのはいささか疑問だ。

毎日乗ることができる3ドアのクーペとしては、依然としてシロッコは有力モデルではあるが、価格を許せるかどうかは、慎重かつ冷静に考えた方がいいだろう。