フォードS-マックス・ヴィニャーレ

公開 : 2016.06.27 05:40  更新 : 2017.05.29 18:53

さすがにディーゼルの音がまったく聞こえないというわけではないが、ロード・ノイズやウインド・ノイズはうまく抑えこまれており、高級ラインとしての ‘ヴィニャーレ’ グレードの役割を果たしているといえよう。

スポーティでもあり、峠道では安定感があるだけでなく小気味よいコントロールができる。オプションの扱いである可変ステアリングには慣れるのにいくばくかの時間を要するが、センターに戻ろうとする自然なアクションや高速域のクイックネスには感心する。

うまくセットアップされたシャシーのおかげで快適性も高い。仮にスキー等のアウトドア・レジャーに用いなかったとしても、5座の高級エクスプレスとして有用だ。子どもならば3列目に乗せられ、7座としても使えるうえ、シートを倒し、大きな荷室としても十分に使える。

ならば質感はどうか? フォードが得意とする部分ではないうえ、その他のプレミアム・ブランドは、ここ近年でずいぶんとレベルを高めているから、さらに心配だ。

シートの見た目はよく、座ってみれば座面のやわらかさに気づく。左右に体をきちんとサポートしてくれる。好印象だ。ステッチも高級感を増しているし、ピアノ・ブラックのパネルも美しい。傷が入りやすいパーツもあるにはあるが、フォードに対する思い込みはそろそろ捨て去ってもいいかもしれない。

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