ランドローバー、2020年までのモデル計画を発表
公開 : 2012.11.07 13:56 更新 : 2017.06.01 01:05
ランドローバーは2020年までにその販売台数を2倍にまで上げるための計画を発表した。これには、英国自動車業界がこれまでに経験したこともない規模の投資が含まれる。
ランドローバーの将来のラインナップは、ラグジュアリー、レジャー、そしてユーティリティという3つの要求をカバーすることになる。ランドローバーのデザイン・ディレクター、ゲーリー・マクガバンによれば、ランドローバーのブランドはその3つを典型的なファミリーに提供することができるという。
計画では7年後までに、4つのレジャー・ユースの新しいディフェンダー・ファミリーとフリーランダーの発展モデルを送り出す予定だ。この7年計画がスタートするならば、ランドローバーのメーカーとしてのポテンシャル・サイズは拡大することとなる。世界的なSUV市場は、2020年までに2200万台になると予想されている。そのうち3%をランドローバーが占めることができるのであれば、その生産台数は600,000台となる。
マクガバンは、総論として、ランドローバーは6つのモデルをデビューさせるとしている。それには、イヴォークとレンジローバー・スポーツの間を埋めるイヴォークXLと、イヴォーク・コンバーチブルが含まれる。また、4mの全長と3ドアのベイビー・レンジローバーもラインナップされる予定だ。
更に、新しいランドローバーのバッジを付けたレジャー志向の5つのモデルも登場する。まず最初にデビューするのは、現在のイヴォークとほぼ同じサイズのエントリー・レベルのフリーランダーだ。このフリーランダーは5シーターと7シーターが用意される。
ディスカバリーは、アルミニウム・プラットフォームに置き換えられ、BMW X5に対抗するフラッグシップなる。
デュアル・パーパスあるいはユーティリティ・セグメントとしては、イヴォーク・ベースのDC100のプロダクション・バージョンがショールーム・デビューを果たすことになる。
マクガバンの製品計画の中には、5シーターと7シーターの新しいディフェンダーと、クルーキャブ・ピックアップも含まれる。
ランドローバー・ブランドのこの劇的とも言える拡大策は、ジャガー・ランドローバーの投資とエンジニアリング能力に追うこととなる。JLRのボス、ラルフ・スペッツは、今後5年間に40の新しいJLRのプロダクションをラウンチする予定があるという。彼は、少なくとも1年に付き20億ポンド(2,564億円)の投資を行い、新しいプラットフォームの製作に100億ポンド(1兆2822億円)をつぎ込む予定であるという。
もちろん、この投資のすべてが英国に集中するわけではない。例えば、中国の自動車メーカー、チェリーとの合弁事業については、年間130,000台の車両を造る能力のある工場を造るために18億ポンド(2,308億円)を投資するという。この工場で生産される60%がランドローバー・ブランドだ。すでに中国には96店舗のディーラーがあり、これに47店舗が加わる予定だ。中国の市場は、英国の2倍となる最大の市場であるばかりでなく、多くの中国人は高級なセダンからSUVに興味の対象を移しつつあるという現実がある。
英国に話を戻すと、JRLはソリハルに新しいアルミニウム・プレス工場を造った。ここは、新しいレンジローバーと、その将来の兄弟車のためとなるクオリティ検査ビルを完成させたばかりである。また、ウォールバーハンプトンとスタッフォードシェアの境界には新しいエンジン工場も製作しているのだ。ここでは、高い燃焼効率を持つ次世代の4気筒エンジンが開発されることになる。