ジャガーF-ペース vs ポルシェ・マカン
公開 : 2016.07.07 05:50 更新 : 2017.05.29 19:30
36時間に及ぶであろうテストを行う前に、2台の対象を駐車場に並べてみる。F-ペースは、デザインを大事にしながらも、SUVとしての従来の役割を果すべく、犠牲にしているところは少なく感じられる。
マカンは、やはりスポーツカー・メーカーとしてのプライドをボディに投影しているようで、横たわったピラー、ギュッと下に抑えこまれたルーフ後端など、走りを連想させるデザイン上の仕掛けが散りばめられている。
マカンはSUVというよりも、ハイ-ライディング・クーペと言い替えることもできよう。こういったクルマはほかにもあるが、マカンに限っては、デザインにぎこちなさのようなものをまったく感じられない。
しかしながら、わたし個人としてはF-ペースのルックスの方が、マカンよりも魅力的に思える。というのも、フロントからリアにかけて、一貫性を感じるからだ。また、マカンのように、ややオーバーにスポーティネスを打ちださずとも「あぁ、よく走るクルマなのだろうな」と思わせてくれるところがデザインの巧さといえよう。
まずはF-ペースと乗りこむと、座面の腰高感を感じる。おかげでかなり前方まで見渡せるから安心感がある。
対するポルシェは、随分と低い位置に座面が設えられている。それに寝そべっている。SUVというよりも、スポーツカーらしいと言っていいくらいである。