フォルクスワーゲン・ティグアン2.0 TDI アウトドア・パック
公開 : 2016.07.13 05:40 更新 : 2017.05.29 18:56
■どんな感じ?
アウトドア・パックを選んでいなくとも、ティグアンはオケージョナル・オフローダーとして優秀だ。オン・デマンドの4WD、FFよりも高い車高、2000rpm以下でも湧きあがるトルクが、そう感じる理由である。
先述のとおり、アウトドア・パック装着車であれば、ディパーチャー/アプローチ・アングルが大きくなっているため、岩場に飛びこむことを躊躇する頻度も減る。ごく一般的な使用であれば駆動方式はFFで十分だが、最大牽引重量を重視するならば、FFの2000kgよりもアウトドア・パックの2500kgの方がいいのではないだろうか。£715(10万円)の電動リリース式の牽引用バールも有効なオプションであるといえよう。
一般道では、マナーのよいSUVに徹する。安定志向で、先読みがしやすい。FFに比べると4WDの方が乗り味に重さを感じるが、大部分の環境でむやみな突きあげに悩まされたりすることもない。
DSGギアボックスの変速は素早く、アクセル踏力やパドルに対する反応も素早い。われわれが標準のドライブ・モードの安楽さを好むのは、ひとつひとつの動作がとてもなめらかだからだ。一方、スポーツ・モード時のステアリングからはややネガティブな印象を受ける。不自然に重みが増すのだ。標準のドライブ・モードも特にやる気を起こさせるというわけではないのだが、こちらの方が重みに一貫性がある。よって直感的にドライブできる。
インテリアは4名の大人にとってゆとりがあり、ダッシュボードに使用される素材の質感は高い。また8.0インチのインフォテインメント・システムは操作しやすく、機能にも抜かりはない。