ちなみに車重はたったの795kg。エンジンはフォード・シグマが搭載する1.6ℓ。112psを発揮するため、LSDがついていなくともコーナーでダンスすることは可能だ。マツダ製の素晴らしいマニュアル・ギアボックスのおかげで、楽しさだって並ではない。

サイド出しのスポーツ・マフラーも1.6ℓユニットを凄まじく ‘男っぽい’ ものにしている。燃費がいいというのも意外だった。テスト時は15.6km/ℓを記録した。

インテリアは、モダン・スポーツカーに比べるとジョージア王朝時代くらいの古さだと感じる。スミス製のメーターに鈍く光るウォールナット材のダッシュボード。毛足の長いカーペットもブリティッシュ・ライクだ。

それだけに、もう少しフィッティングや仕上げに気を使ってくれたらと思う。特に£39,996(560万円)という値段を考えたときに、そう思わざるを得ない。たとえばステッチの仕上がりが粗末だったり、ミラーが荒れた路面だと今にも外れそうだったりするのである。