テスト車が搭載する3.0ℓディーゼル・ユニットには、なめらかな変速が自慢の8速トルコンATが組みあわされていたため、速度はあっという間に高まる印象。エンジン単体で見ても、かなり洗練されている。

高回転域の音は、騒がしいトラクターのような音ではなく、地鳴りのような重低音を響かせる。アイドル時の音もなめらかであり、スタート-ストップ・システムが作動する際も振動や音が邪魔することはない。ただ、パワーや排気量が大人しいディーゼル・ユニットの方がもっと静かで燃費がいい点は認めざるを得ない。

一方のインテリアはスタンダードなA4アバントとほとんど同じだ。よって、この価格帯では最高レベルの高級感であり、調整幅の大きいシートの座り心地もいい。リア・シート周辺のスペースも十分である。

装備レベルも充実している。3ゾーン・エアコン、電動テールゲート、キセノン・ライト、7.0インチ・カラー・インフォテインメントはオプションであるが、Android AutoやApple CarPlayは標準なのである。