MG GSエクスクルーシブ
公開 : 2016.07.26 05:40 更新 : 2017.05.29 18:06
スポーツ・モードでも問題は解決されない。最終的にギアが落ち着くまで、上下のギアを迷いながら行き来する印象があり、乗っているこちらも混乱してしまう。
パドル操作を行えば、機械側の迷いが低減し、すばやく忠実な変速を行ってくれるものの、高いスピードで低速ギア間の変速をする際、衝撃を発しやすい。
思わずアクセルを踏み込んでしまうのは、オール・アルミニウムのエンジンの中回転域のレスポンスがよく、パワーをたっぷりと引きだしてくれるからだ。
0-100km/hまで9.6秒で達するというのが公表されている情報であるが、今回のテストでは8.9秒を記録した、というのも書いておくべきだろう。
しかしながら燃料消費率は、16.1km/ℓという公表値に対して、10km/ℓ台後半に留まった。
エンジン・サウンドは市街地では気にならないものの高回転域ではノイズが目立つ。大音量というわけではないが、7速110km/hでも室内は静かとはいいきれない。
さらに荒れた路面では、シャシーを通じて室内にも振動が伝わる。足回りを固めているのに対し、ボディがロールしやすい点もとても気になる。1665mmと1467kgという全高と車重がもたらす問題である。
ステアリングは切りはじめの反応こそ鈍いが、正確性と重みの増し方に不自然なところはなく、多くのコンディションにおいてトラクションも問題ない。ただしコーナリング時、アンダーは強めだと感じる。
GSの広々とした車内は、エクスクルーシブ・グレードであれば大部分がレザーに覆われる。シートの形状等は変わりないが、空気感はまるで違う。