だからこそ、リア・シートは残っている。それにホイール・サイズも17インチに留められている。スプリング・レートがキープされているのも同じ理由だ。

「アナログらしさというのを求めています。たっぷりとした情報量で一体感も感じてほしいと思います」とグリブナー。「サーキットだけでなく、一般道で不満がでないことも大事だと思っています」とも。

そのために採用したのが、可変式のダンパーだ。フロントはボンネットを開けば簡単に調整できる。リアは、車体下に潜りこむ必要があるが、どこに何があるかを手元が把握すれば、作業はスムーズになるはずだ。

JCWチャレンジの場合、軽量化はあまり重要視されなかった。よってエアコンはオートではなくなり軽量タイプになったものの、きちんと装備されている。

ブルートゥースや体をきちんとホールドするフロント・シート、ビスポークのハンドブック、フロントのショック調整用のツール、冬用の幅の小さいホイール(ピレリPゼロ付き)は、チャレンジ専用の装備となる。

公表されている結果的な重量は1215kgだ。