ブリストル・ビュレットのあとにはエレクトリック・モデルを予定
公開 : 2016.07.29 04:20 更新 : 2017.06.01 01:27
先ごろ発表された70台限定のV8エンジン搭載2シーター・ロードスター、ブリストル・ビュレット(写真)のあとには、新世代ハイテク・レンジエクステンダー・モデルが控えているようだ。
ブリストルの新時代を告げるそのモデルは、新開発のエレクトリック・ドライブ・プラットフォームと非常に小型の充電用エンジンを搭載することになる。しかしながら、70年の伝統と、唯一無二のラグジュアリー性をあわせ持つヨーロッパ・スタイル・グランドツーリングとなるのだ。
過去5年にわたりブリストルは、環境負荷の低い技術やゼロ・エミッション・テクノロジーといった専門知識を慎重に取り入れてきた。これにはURTグループのエレクトロニクス部門を担当するフレイザー・ナッシュ・リサーチ、それにタクシー会社のメトロキャブ(ロンドンをはじめ各国向けにレンジエクステンダー車両を開発)が関わっている。
発表されたばかりのブリストル・ビュレットはBMWのV8エンジン(375psを発揮)と、同じくBMW製の6速ギアボックスを搭載する後輪駆動モデルである。0-97km/hk加速タイムは4.0秒未満、最高速度は249km/hというパフォーマンスだ。
ブリストルのスポークスマンであるノーマーン・シディッチによると生産予定台数70台のうち、ごく少数が熱心なブリストル・コレクターにすでに販売されたという。オーナーは、2003年に発表されたダッジ・バイパーがベースのファイター(論争の的となった)の頃から新型を待ち望んできたファンで、今回のプロジェクトも事前に知らされていたようだ。
これまでの所、オーダーは左ハンドル、右ハンドルが概ね半々であるとノーマンは話していた。北米では型式認証の都合で発売の予定がないものの、将来的には米国でセールスを行えるようブリストルのモデル開発は進められている。
ビュレットのボディはF1に匹敵する品質のカーボンファイバーを含む軽量素材で形成され、箱型の接着式アルミニウム・シャシーと4輪独立式コイル・オーバー・サスペンションを採用。このサスペンションを設計したのは、ル・マンでも活躍したフォードGTの最新型の開発にも関わっているマルチマティック社だ。
シャシーの大部分のコンポーネントを見てみると、将来的にレンジエクステンダーを搭載する可能性が非常に高いことを理解できる。
ブリストルの70回目の誕生日となる2015年にスタートしプロジェクト・ピナクルは、当初、ハイブリッド・モデルも検討したが、最終的にはV8を選択した。実は1947年にデビューした最初のブリストル400もBMW 326、328のエンジンを使用していたことからも、ブリストルとBMWの関係性は深い。
V8エンジン搭載のブリストル・ビュレットがオーナーの元に届けられるのは、2017年1月の予定である。