アストン マーティンDB11

公開 : 2016.08.05 05:50  更新 : 2017.05.29 18:20

グランド・ツアラーとして、やわらかくリラックスしたクルマであることは優先すべきなのだが、それを言い訳とせず、ダイナミクスにも力を抜いていないという。

ZF製オートマティックは現在の機構のなかでベストの部類に入るが、それだけでなく乗り心地もいい。

(もちろん)ドライブ・モードも用意されており、パワートレインとシャシーのセッティングを個別に変えられる。GT、スポーツ、スポーツ・プラスの4種類が用意されており、それぞれの違いも明らかである。

そして、ハードなモードでも乗り心地がスポイルされないのもいいではないか。これは大きな進化である。

車重1900kgのV12エンジンを載せた2+2としてはアジリティも例外的に優れている。フェラーリほどステアリングがクイックではないが、ノーズは一瞬にして向きを変える。俄然、やる気にさせてくれる。

従来のV12のようにノーズが重いと感じないのは先述のとおり、エンジンがコックピット側に徹底して寄せられているからだろう。軽い操舵で、思ったとおりの位置にノーズを持っていくことができる。

ただし手元や臀部に伝わってくる路面の感覚は、V12ヴァンテージより少ない。これをグランド・ツアラーだからと納得するかどうかはオーナーによるだろう。

関連テーマ

おすすめ記事

 
最新試乗記

人気記事