マクラーレン570GT日本初披露

2016.08.05

3月のジュネーブ・ショーで発表されたマクラーレン570GTが日本で初公開された。

マクラーレンのスポーツ・シリーズの中で最もラグジュアリーで洗練された仕立てとされ、日常の扱い易さと長距離ツアラーとしての快適性を追求したモデルである。

マクラーレンではこれまでにスポーツ・シリーズとして570Sクーペと540Cクーペを送り出してきたが、その3作目となるのが570GTだ。

3799ccから570psを発揮するツインターボのV型8気筒エンジンや、7速デュアルクラッチ・シームレス・シフト・ギアボックス、僅か75kgのカーボンファイバー製のモノセルIIシャシーという基本部分は570Sクーペと共通で、フロント・エンドのデザインやディヘドラル・ドアもそのまま受け継がれる。

570GT最大の特徴となるのがルーフ・セクションのデザイン変更だ。インテリアに光を取り込み開放的な空間を演出するガラス・パノラミック・ルーフが採用されたことから、フロント・ウインドウからリアエンドまでスムースなラインを描くスタイリングに改められた。グラスルーフということから直射日光が気になるが、透過18%のティンテッド・グラスが組み込まれると共に、サウンド&ソーラー・フィルムにより太陽光を吸収し、余分なノイズも吸収されるという。

またグランドツアラーとしての資質を高めるために、キャビン後方に220ℓのラゲッジ・スペースが設けられ、リア・ハッチウインドウはサイドヒンジで開く構造となる。リア・ハッチウインドウは仕向地によりヒンジが左右用意され、左側通行の日本向けは右ヒンジとなり、歩道側からアクセスできるように配慮されている。フロントのラゲッジ・スペースは健在で、こちらは160ℓの容量を有する。

このほか日常使いの快適性を高めるために、排気音を抑えたエグゾースト・システムに加え、キャビンにはノイズを吸収/抑制する素材が採用され、キャビン内の静粛性を高めている。

また、タイヤは振動を吸収し、ロードノイズを低減させた570GT専用に作られたピレリP Zeroが採用されている。

これらの快適装備の採用により車重は570Cクーペの1313kgから1350kgへと僅かに増加しているが、ライバルに較べ軽量であることに代わりは無い。

ちなみに570GTのパフォーマンスを記すと、0-100km/h加速が3.4秒、0-200km/h加速が9.8秒、0-400m加速を11.1秒で駆け抜け、最高速度は328km/hと発表された。

価格は27,527,000円からで、デリバリーは2016年後半を予定している。

今回のお披露目にあたりマクラーレン・オートモティーブ・アジア太平洋地区マネージング・ディレクターのジョージ・ビッグスと、本社デザイン・オペレーションズ・マネージャーのマーク・ロバーツも来日し、570GTのデザイン・コンセプトや特徴となるポイントを説明した。

text & photo: Kazuhide Ueno(上野和秀)

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