text & photo:Kentaro Nakagomi (中込健太郎)
クルマを花にたとえるならば。クルマ好きは誰しもが心に持っている感覚ながら、それを実際にイベントの名前にしてしまうなんて、なんと素敵なことだろうか。一面に咲き乱れるお花畑の花のように、イタリア車を始めとしたヨーロッパのクルマが一堂に集うミーティングがミラフィオーリだ。
今年のミラフィオーリ2016で6回目を迎える。昨年は会場の工事が時期的に重なったため、若干縮小しての開催となったが、今年は再びスペースを拡大しての開催となった。愛・地球博のメイン会場となった場所で、とにかく広い。そして芝生の上に愛車を停め、のんびりと一日を過ごす。その様子がまた一層、お花畑のような雰囲気を盛り上げる。
第6回目となる今回のミラフィオーリ2016。これまでは規定台数まで申込が無ければ当日参加枠があったが、今回はイベントの10日前の段階で募集台数である250台に達しており、当日参加枠はなしでの開催となった。
2台の招待車両と35社の協賛企業ブースも並び、進行にはモータージャーナリストの竹岡圭さん、嶋田智之さんが登場。楽しいトークで終始会場を沸かせていた。また、今回は、先に発生した九州熊本の大地震を受け、会場ではオリジナル・チャリティ缶バッジも販売。収益はすべて被災地へと寄付された。
西日本は梅雨明けしたものの、他のエリアでは梅雨明けがなかなか発表されない中での開催となったが、当日は朝方こそ雲が多めだったものの、イベント進行の中で、むしろ強い日差しを気遣うコメントがしばしば聞かれるほどの好天に恵まれた中での開催となった。
高温多湿、そんな日本の夏の気候のことなど一切気にして作られていないクルマもかなり参加していたが、だからこそまず参加できることの喜び、そして同好の仲間と集える喜びを各々かみしめていた、そんな一日だった。
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三々五々集う参加者たち。開会式のころはまだ雲が多めだった。
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基本的には事前申し込みをした参加者が到着した順に駐車していく。
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開会するや否や夏らしい天気になった。様々なクルマが一緒に集う。
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九州の被災地に向けてチャリティー缶バッジも会場で販売され、人気を博していた。
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ローマ・ラリーに出場するムゼオ・チンクエチェント・レーシング・チームのマシンも展示された。
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参加者は1回ずつ挑戦することができる抽選会。魅力的な賞品が多数並ぶ。追加料金でさらに参加可能。
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スタイル・コンテストでも選ばれたルノー5TL。オリジナルを保ち素晴らしいコンディションの1台だった。
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もっとも古い参加車は1922年製のGN。モータージャーナリストの嶋田智之さんもつい見入っていた。
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東京のピッコロカーズはミラフィオーリ初出店とのこと。今回はベスパ用のトレーラーと共に出店。
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様々なブースの中で目を引いたのはこちら。セラミック・プロジャパンの高硬度コーティングの実証デモ。
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オフィシャルのクルマたちも見過ごせない。プジョー607も前期型ムルティプラも今では大変貴重な存在だ。
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広場の真ん中に木があって、その周りにクルマが集う。まさにピクニック・イベントらしい光景だ。
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マイクラC+C。国内仕様のマーチと顔以外通じる点は少ない。この場に欠かせぬ日本メーカーの1台だ。
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ランチアの新旧ピッコロ・ベルリーナ。時を超えてエレガントな雰囲気は相通じものを感じる。
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特異な表情のアメリカ仕様のチンクエチェント。北米の規定に位置と光量が適合しないため変更された。
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最近ではイベントでしかお目にかかれないフィアット・リトモ。なかでも希少なリトモ・アバルト125TC。
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X308系XJは普段のアシにもできる趣味の良いサルーンとして、ここへきて再び注目されているモデルだ。
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様々な造形、色彩に触れる。こうして輸入車に囲まれると紛れもなく異文化に触れているという感覚になる。
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欧州専売のトヨタ車アイゴ。なかなか日本で見かけることのない1台だ。高い機能性に思わず目が留まる。
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最近ビトルボ系も見直されているのだろうか。ギブリ・カップは鮮やかなボディカラーが目を惹く。
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やはりアバルトは大変な人気だ。小ぶりでトルクフルなところから、街中でも乗りやすいからだ。
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フィアット・フィオリーノ。見ているだけで楽しくなるモデルだ。新車として紹介されていた。
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個人間売買の新しい仕組み「カエルナラ」のブースに出品されたスパイダー。魅力的な値札が付いていた。
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406クーペ、106ラリー、フィアット・ドブロ。欧州車といっても様々なキャラクターで実に奥が深い。
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メルセデス・ベンツCLSシューティングブレークは、ラテンのモデルにも負けないエレガンスさがある。
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オリジナルのデ・トマゾ・パンテーラのフォルムは改めて見ても端正。スーパーカーらしさを感じる。
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日本では印象の薄い現代のランチア・デルタだが、ランチアらしい優雅さを見事に受け継いでいる。
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ショーアップしたルーフを見るのも興味深い。バービー用のミニチュアを楽しくディスプレイしていた。
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会場の出入りは園内の周回道路を通る。ハザードを点けての安全走行だが、木漏れ日の中の走行も楽しい。
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ただクルマに囲まれてたたずむ。まどろむ。クルマ好きにとってこれほど幸せなひと時もない。
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気に入ったクルマを写真に収めるのもよし。撮るのも楽しいが、愛車を撮られるのもうれしいものだ。
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先代のクワトロポルテは依然人気が高く、この日も2台が参加。快音に加えスタイリッシュで実用的だ。
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パンダリーノでもお目にかかったパンダ・バン。クルマを通して再開できるのもイベントの価値だ。
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C4の個性的なスタイルは、これから再評価されていくのではないか。3ドアの美しさはひときわだ。
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気軽で、実用的で、スタイリッシュ。206CC、207CCは根強いファンが多いモデルといえるだろう。
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MCは竹岡圭さんと嶋田智之さん。あまりに面白く会場の空気はたちまち暖気完了だった。