マツダ・アクセラ・スポーツ15XD

公開 : 2016.08.09 05:50　　更新 : 2017.05.29 19:12

22XD Lパッケージの車内。試乗車はBoseサウンドシステム+9スピーカーを装備。
フルカラーとなったアクティブ・ドライビングディスプレイ。カメラで認識した道路標識も表示する。

■「買い」か?

HUDは新型からフルカラーとなり視認性を向上。表示項目も大幅増となり、制限速度等の道路標識や後方や側方の接近車両も表示される。晴天下からトンネルに入った時の照度調節も段階的に制御され、感覚面の配慮にもちょっと感激させられた。普段の運転で何処でも安心して走るためにパワートレインやシャシーだけでなく装備類も含めて全体がどうあるべきか練り込まれている。結果、ハイアベでも街乗りでも、ドライバーも同乗者も楽に過ごせる。車体サイズのわりに後席のゆとりや荷室容量が狭いなど、スペース効率と収納利便性では誉められないが、乗る人に優しいクルマなのである。

道具としての利便性を重視しないユーザーにアクセラはオススメなのだが、何を選ぶべきかは悩ましい問題である。高速長距離を考えるなら燃費と動力性能のバランスからディーゼル車狙いとなるが、装備揃えで比較した時の1.5D車と2.2D車の価格差は約35万円である。さらに自動車税の年額差は1万円強。走りの余裕を重視すれば2.2D車はそれに見合った魅力を備えるし、1.5D車もロングツアラーとして十二分な性能を備える。同様に2.2D車をアテンザと比較すると差額は約45万円、デミオと1.5D車なら約40万円。2.2D車は走りの余裕や内外装の車格感の維持を狙ったダウンサイザーに、1.5D車は燃費と動力性能の高バランスと安全&運転支援機能も含めたステップアップを狙うユーザーにとって極めて魅力的だ。