メルセデス・ベンツE350d AMGライン
公開 : 2016.08.10 05:50 更新 : 2017.05.13 12:49
これら3つの要素をより厳密にみていくと、パワートレインは最高レベルの洗練度合いとはいえないのだが、実に素速くボディを引っ張ってくれる。特にロー・エンドのトルクは心強く、なおかつ9速オートマティックのなめらかな変速が華を添えているのだ。
ギアボックスのおかげで燃費も優れている。クルーズ時は可能なかぎりエンジンを低回転域で抑えているため、実際の燃費も14km/ℓを割り込むことはなかった。
路面がよいところでは、まさにSクラスさながらの乗り心地を披露してくれるのもいい。セカンダリー・ライドに関してはさすがにSクラスのようにはいかないが、その代わりに動的性能の高さを実現している。
E350dを語る場合、‘ダイナミック’ という言葉が似合わないのは、手元に伝わるフィードバックが少なく、ドライバーを奮起させるような性格ではないからだが、それでもハンドリングに関しては競争力が非常に高い。