ヴォグゾール・モッカ1.4ターボ4×4テック・ライン
公開 : 2012.11.14 15:17 更新 : 2017.05.29 18:29
■どんなクルマ?
ヴォグゾールの小さな4×4モデル、モッカは、日産ジューク、ミニ・カントリーマン、そしてスコダ・イエティのライバルだ。
しかし、このモッカ、ルッセルスハイムのゼネラル・モータースが先月行ったプレス試乗会での英国人プレスの評判が、その乗り心地とハンドリグについてすこぶる悪かった。そこで、ヴォグゾールは英国の要望に応じて、ステアリングとサスペンションを見直し、再セッティングしたのである。
英国向けの右ハンドルモデルは、来年初めから韓国で生産される。そのモデルには、固いステアリング・ギア・マウント・ブッシュ、電子制御のパワー・ステアリングの新しいソフトウェア・キャリブレーション、レートを変更したダンパーとサスペンションが採用された。
■どんな感じ?
ヴォクゾール・モッカが、オペル・モッカにたいして改善されたかどうかを比較するために、ミルブルックのエンジニアは、改善前のモデルと改善後のモデルを一列に並べての試乗会を開催した。実際、ベッドフォード周辺の新旧入り混じった道においては、シャシーのコンプライアンスの向上と、落ち着いて吸収力のある乗り心地に改善されたことが理解できた。
また、ステアリングも目に見えて改善された。そのスポンジーなフィーリングも、ヨーロッパ仕様のホイールが重く調和していないことが修正されたのだ。より明確な精度と、なだらかなセンスがステアリングから感じられるようになった。
事実、ずっと気持ちよく、丁寧なクルマに変化したということができる。
■「買い」か?
しかし、モッカはドライブ面において注目すべきクルマということはできない。確かにスコダ・イエティよりは4×4システムは洗練されているだろう。だが、日産ジュークもミニ・カントリーマンも、街中やカントリーレーンでは扱いやすく、概してセンスも良い。
テック・ライン・トリムは、充分な装備が特徴だ。もし日産かミニで同等の装備をするためには、もう数千ポンド必要となろう。ハンサムなスタイルにぱっとしない組み合わせといったモッカだが、その実用性とバリュー・フォア・マネーということにおいては充分に戦えるだけのものがあるといえるだろう。
(マット・ソーンダース)
ヴォグゾール・モッカ1.4ターボ4×4テック・ライン
価格 | 18,200ポンド(230万円) |
最高速度 | 190km/h |
0-100km/h加速 | 9.4秒 |
燃費 | 15.6km/l |
CO2排出量 | 149g/km |
乾燥重量 | 1350kg |
エンジン | 直列4気筒1364ccターボ |
最高出力 | 138bhp/4900rpm |
最大トルク | 20.3kg-m/1850rpm-4900rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |