メルセデス・ベンツE200アバンギャルド・スポーツ

公開 : 2016.08.24 05:55  更新 : 2017.05.13 12:49

■どんなクルマ?

メルセデス・ベンツ日本は2016年7月に新型Eクラスを発表。「未来型Eクラス」をキャッチ・コピーに「完全自動運転にさらに近づく革新的な安全運転支援システム」(同社)など数々の先進的技術搭載をセリング・ポイントにしている。いっぽうでクルマとしての出来は目をみはるぐらいよくなり、走らせる楽しみは大きく向上している。それも特徴だ。

新型Eクラスは、1947年の170VからW124まで続くモデルを同等のセグメントととらえれば10代目にあたる。“これまでの自動車にとっての100年とこれからの5年の進化は速度的に同等といえる” とした自動車メーカーの技術者がいる。今回の新型Eクラスを見ていると、10代目にしてまさに大きな飛躍をしたように思える。

モデル・ラインナップは、エンジン(出力)でいうと4種類。大きく分けると、2ℓ4気筒E200、同じ排気量ながらパワフルなE250、3.5ℓV6のE400、そして2ℓ4気筒ディーゼルのE220dとなる。E200にはフルタイム4WDの4MATIC仕様も用意された。

なかでもまっさきに日本の路上を走り出したのは、E200アバンギャルドだ。1991ccの総排気量を持つ直列4気筒エンジンはターボチャージャーを備える。最高出力は135kW(184ps)で、最大トルクは300Nm。9段オートマチック変速機を介して後輪駆動となっている。今回試乗したのはE200アバンギャルド・スポーツ。ベース・モデルであるE200アバンギャルドに対して装備が豊富になり、ややスポーティな味付けの仕様である。これが驚くほどよいのだ。

メルセデス・ベンツE200アバンギャルド・スポーツは、外観的にはSクラスCクラスというメルセデス・ベンツのセダン・ファミリーに連なることが一目瞭然だ。ロング・フードにショート・デッキ、やや後退したキャビンというセダンにおけるグッド・プロポーションの見本のような形である。タイヤまわりをふくらませることで後輪駆動の力強さを表現したような面構成も、最近のメルセデスならではの手慣れた技法であり、ファンには好ましく映る。

従来型より65mmも延長されたホイールベースを持つ車体は全長4930mm。大型化されたCクラス(4690mm)という第一印象もあるかもしれないけれど、しかしステアリング・ホイールを握って走り出すと、たちどころにそのよさがわかる。

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