ポルシェ・パナメーラ4Sディーゼル
公開 : 2016.08.25 05:50 更新 : 2017.05.29 19:03
■どんな感じ?
車重が2000kgという大台を超えているにもかかわらず、驚くほど簡単にとてつもない速度に達する。限界がどこにあるのかもわからない。スポーツカーでさえ、このクルマに追いつくにはそれなりの努力が必要だろう。
むろんリラックスしたクルージングも可能である。ごく一般的な平日な道を走るかぎり、V8の回転数は高くとも1000rpmに留まっているのにはさすがに驚く。この回転域ではディーゼルかどうかも疑わしいほどだ。
フロント・バイアスの4WDモデルが多いなか、パナメーラのシステムはリア・バイアスの設定となっている。しかし、安定感はかなり高く、リア・タイヤをすべらせようと思えばかなりハードにドライブする必要がある。
ステアリングはかなり正確であるが、ややコミュニケーティブではない点が少しだけ気になる。
一方、オプションのエア・サスペンションのおかげでコンフォート・モードでは路面にぴたりと吸いつくような安定感を披露する。スポーツ/スポーツ・プラス・モードに切り替えると、ボディはより素早く向きを変えてくれるようになる。車格にたいして俊敏だと感じる。
路面が悪くなったとしても、サスペンションがクラッシュすることはなく、室内に衝撃が伝わったり、車体がバウンドしたりすることはない。メルセデスSクラスほどのやわらかさではないが、‘スポーツを意識したモデルとしては’ などという枕詞を抜きにして乗り心地はいい。