ランボルギーニ・ウラカンLP610-4スパイダー
公開 : 2016.08.26 05:50 更新 : 2017.05.29 19:21
ペダル・ポジションにも不満がある。車輪の部分が室内に張りだしているため、A/Bペダルが数インチ、ドライバーに近くなっているのだ。足元が窮屈に感じるというのは、ストレスが大きい。いや、ストレスだ。
パッケージングに関する文句はこのへんにしておいて、スパイダー独自に仕立てられたサスペンションのセッティングは、クーペに比べると鷹揚だと感じる。フェラーリ488スパイダーが苦しめられたスカットル・シェイクやコラム・シェイクも看取されない。
車高そのものは低いため、バンプや凹みを踏むと、さすがにフロント・スプリッターがガリっと当たるが、ステアリングにマウントされた可変ダンパー用のスイッチを硬めの方向に切り替えればむやみな上下動が抑えられるため、そういった不意なダメージも受けにくくなる。
ただ、ウラカン・クーペで指摘されたハンドリング・バランスと鋭敏さは相変わらずライバルに劣っており、皮肉なことにダイナミック・ステアリング(オプション)がダイレクトネスとナチュラルな重みを損なっている点も改善されていない。手元に伝わる情報も少ない。