アウディA6 vs レクサスGS vs メルセデスEクラス vs ボルボS90
公開 : 2016.08.31 05:40 更新 : 2017.05.29 19:29
どのモデルもほどほどに広く、もっとも広いものと狭いものレッグ・ルームの差は30mmしかなく、ヘッド・ルームの差も40mmにとどまる。
レッグ・ルームに関してはEクラスがトップ、ヘッド・ルームはA6がもっともゆとりがあり、またA6にはステアリングの調整域が大きいという長所もある。4台中、もっともサイズが大きいS90が、もっともゆったりとしているのもたしかであるが。
つづいてオーディオの音質に関して。
以下はライブ会場の音響チームにいつか聞いた話。会場のスピーカーのセッティングをおこなう際に、彼らは必ずブラザーズ・イン・アームスが歌うマネー・フォー・ナッシングを再生するのだそうだ。
これを真似して、わたしもデヴィッド・ゲッタのトイ・ストーリーをiPhoneに入れている。特にハーモニアスというわけではないのだが(ごめんね、デヴィッド)、色んなサウンドが盛りこまれており、低音の鳴り方もわかりやすいからである。
再生してみると、4台のなかでEクラスのブルメスター製hi-fi13スピーカーが、ほかに比べてもっともパワフルで、音のレンジも豊かだった。次点がS90のバウワース&ウィルキンス製19スピーカー。高音の表現が豊かで、全体がとてもクリアな印象。
つづいてGSが搭載する12スピーカー。低音がよく鳴り、ナチュラル。そしてA6。十分によい音だが、表情が平板な印象だ。ただしレクサスとアウディは、よりよいスピーカーを選べる。
さらに別の音も。そう、風切り音、ロード・ノイズ、トランスミッション、エンジン・ノイズだ。同じモーターウェイ、同じ路面、同じ天気のもと、113km/hのクルージングで試すことにした。
エンジン音単体のボリュームの小ささは、静かなガソリン・ユニットを組みあわせるハイブリッドのGS300hが、ほかのディーゼルを差しおいてトップだが、路面がわずかに悪くなると、GS300hは神経質な上下動をともなうことがわかった(後述)。
また、GS300hはエンジン音こそ小さいものの、室内は66.5dBともっともうるさく(その他のノイズが悪さをしているよう)、次がA6 2.0 TDIの65.5dB、S90 D5 AWDの65.1dB、E220dの64.1dBという順に静かになった。
E220dがもっとも静かだったのは、風切り音が抑制されていたことが大きい。回転数が高まるとエンジン音が大きくなるが、一定速のクルーズならばとても静か。9速ATによるところも大きい。