富士マウンテンラリー2016
2016.09.03〜04
今年もまた世界遺産・富士山を巡るヒストリックカー(1969年までに製造)たちの旅が帰ってきた。9月3、4の2日間にわたって開催された、「富士マウンテンラリー2016」だ。今回で3回目となる同イベントは、今やクルマ好きにとっては9月の恒例イベントとなったといっても過言ではないだろう。昨年に引き続き取材を任じられた筆者、今回も初日にお邪魔させていただいた。
実は昨年は台風の接近と重なったのだが、奇跡的に大会中は晴れに恵まれた。そして今年はというと史上まれに見る数の台風が日本列島に接近中で、当日早朝も小雨がパラパラと見られた。しかし30台強の競技車がスタートする頃にはすっかり晴れ上がっていた。大会会長のガレージツインカム代表・平野喜正さんの念力か、エントラントたちの願いが天に通じたのかは定かではないが、2年連続で雨を退ける奇跡を見せた富士マウンテンラリーであった。
今年のラリーは御殿場高原リゾート時之栖(ときのすみか)をベースに、1日目は山中湖畔を抜け河口湖、西湖を通って、ふじてんスノーリゾート、幸せの丘 ありあんす、道の駅 富士川、富士川クラフトパーク、道の駅 しもべ、あさぎりフードパークなどを富士山の北から西の山梨方面を巡った。2日目は裾野から富士宮を目指し、JA富士宮・う宮〜な、田貫湖キャンプ場、富士山こどもの国などを経由する静岡県内を走るルートで競われた。ルートは一般公道を法定速度で走るロードセクションと、クローズドコースでのPC(パスコントロール)競技がバランス良く配置され、ビギナーからベテランまでが愉しめる絶妙なものとなっている。
また、訪れる地域コミュニティとの交流を大切にしている富士マウンテンラリーだけに、各所に一般ギャラリーによる観戦ポイントも設けられている。沿道から旗を振り応援する人、珍しくも懐かしいヒストリックカーを囲んで写真を撮る人なども数多く見られ、このイベントが地域に浸透してきたことを深く印象付けた。
さて、250kmにも渡る長丁場を大きなトラブルなく走りきった一同は日も傾く中、ゴールの御殿場高原ホテルに戻ってくる。ホテルのエントランス前の駐車場にパルクフェルメされた競技車たちは2日目に備えて羽を休めていた。と、残念ながら筆者はここでお別れとなったのだが、リザルトなどは富士マウンテンラリーの公式ウェブサイトで確認していただきたい。
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今回ラリーのベースとなったのは、御殿場高原リゾート時之栖(ときのすみか)。ここを起終点に競われた。
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早朝の静けさの中に佇むヒストリックカーたち。ホテルのエントランスは博物館を思わせる光景となった。
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少し曇り気味の空の下、セレモニアル・スタートのポイントへと集まってくる競技車たち。
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マッシブなC3コルベットに感嘆の声を上げる少年。カッコ良さに理屈はいらないのだ。
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ぬかりなく着々とスタートの準備を進めるエントラントたち。穏やかかつ張りつめた空気が流れる。
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フラッグを受けてレッドカーペットの上から旅立つエントラント。ゼッケン1は1923年型フィアット501Sだ。
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爽やかな森の中の道をランデブー走行するのは、2台のフィアット・バリッラ508S。
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ふじてんスノーリゾートの駐車場をクローズして設置されたPCポイントに集合する参加各車。
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走る姿のキュートさでギャラリーにも大人気だったのがフィアット・アバルトOT850。
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幸せの丘・ありあんすがレスト・ポイントで昼食タイム。観光客も大挙するヒストリックカーにビックリ!
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次のPCポイントが設けられた、晴れ渡った空のもと道の駅 富士川に到着するエントラントたち。
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まだ汗ばむ陽気の中、集中力を極限まで高めて、100分の1秒を競うPC競技にチャレンジする。
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観戦ポイントとなった周辺の沿道では、応援旗を持ったギャラリーからの暖かい声援がエントラントに贈られた。
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ヒストリックカー・ラリーで名物エントラントのタレント堺正章さんはどこに行ってもギャラリーから大人気だ。
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あさぎりフードパークの設けられたPCポイントをクリアしたら、後はロードセクションを残すのみだ。
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丸一日、約250kmのルートを走りきったヒストリックカーが、ゴールのフラッグを受ける。
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写真では明るく見えるが、夕暮れが迫る中、続々と御殿場高原リゾート時之栖に帰ってきたエントラントたち。
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一日を無事に走りきった愛車を労い、明日へ向けた点検や整備などの準備にも余念がない。
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