AMG、F1ユニットを搭載したミドシップ・スポーツを2018年にリリース
公開 : 2016.09.30 04:30 更新 : 2017.06.01 00:35
メルセデス・ベンツは、ミドシップ・エンジンのスーパーモデルを2018年にメルセデス-AMGのブランドでリリースする予定だ。
今年の末に引退が予定されているリサーチ&デベロップメントの責任者、トーマス・ウェーバーがパリ・モーターショーでわれわれAUTOCARに語ってくれた。
「AMGの次なるプロジェクトは既に進行している。そのクルマにはF1のドライブトレインを利用したハイブリッド・システムが組み込まれる。」とコメントした。
このモデルは、ラ フェラーリやマクラーレンP1、そしてポルシェ918スパイダーがライバルと目されていたが、実際にはアストン マーディンAM-RB001がターゲットのようだ。
AMGも、このモデルが現行のF1ユニットをベースとしているという。エンジン・キャパシティは1.6ℓで、MGU-KやMGU-HといったF1で使われているテクノロジーも採用される。F1マシンのテクノロジーが、これほどまでロードカーに反映されるのは、はじめてのことだ。
AMGのボス、トビアス・メールスも、デリバリーに関しては、2年後、遅くとも2年半後とみとめている。つまり、2018年末よりも前にわれわれの前に姿を表すということだ。また、完全なスケール・モデルのカーボンファイバー製2シーターのプロトタイプは、来年にも見ることができるという。つまり、リリース・デートは、AM-RB001と同じ時期になるだろうと考えられる。
メールスは、「多くの人々が想像するよりもF1のエンジンは耐久性が高い。エンジンに掛かる負荷はレースよりも遥かに小さいので、若干の調整だけでロードカーに搭載することが可能だ。」としている。
ちなみに、現在のF1ユニットは、1.6ℓの排気量から約1000psを発生している。問題は、エミッションとどんなレシオのギアボックスを使うかということぐらいだという。
なお、このスーパーモデルの開発には、ルイス・ハミルトンとニコ・ロズベルグも加わっているという。また、これは両社ともにコメントを控えているが、シャシー・セットアップについてはロータスが関係しているとも伝えられる。
メルセデスのオラ・カレニウスは、このエンジンについては、F1と同じブリックスワースで生産されると明言している。
価格は現在も議論の最中であるというが、£20,00,000(2億6000万円)から£30,000,000(3億9000万円)の間とされ、99〜150台の限定生産となるという。