アンダー340万円対決:公道編
公開 : 2016.10.04 05:40 更新 : 2017.05.29 19:58
ステアリングは、DS 3とクリオがおなじくらい軽いが、フロントの粘り強さに関してはわずかにクリオの方が優っている。また、速度が増すに連れてアグレッシブになる仕立てのサスペンションも、上記にに見合ったマナーを示しているといってよい。
さて、フィエスタST200に乗る。まず最初に気づくのはサスペンションの硬さだ。かなり硬い。ほか2台とくらべると不屈の闘志を燃やしており、いかなるときもシリアスなクルマに乗っていることを感じさせる。
重みがありダイレクトなステアリングとあいまって、当然コントロール性の高さに不満はない。クラッチ・ペダルもまたズシリとしており、これまた重いブレーキ・ペダルを踏むと、さっきまであっと驚くほどのスピードだったのに、一気に制動される。
フロント・ホイールには溢れんばかりトラクションが伝わり、ステアリングを介して、これでもかというほどのインフォメーションが伝わってくる。
コーナーが迫る。フィエスタST200はリアがフロントを巻き込むようなマナーを示す。このおもしろさは、なかなか味わえるものではない。理屈ではなく、ドライバーのムードを余すことなく読み取ってくれる印象で、だから硬さも次第に気にならなくなる。
単に速く走るためだけでなく、ドライブをエキサイトさせてくれる濃厚なエキスを溜めこんでいる。