アウディQ5
公開 : 2016.10.07 05:50 更新 : 2017.05.29 18:13
V6ディーゼルはなめらかで洗練されている。こういった高級志向のSUVに適したユニットだとつくづく思う。当然、望めば十分以上の加速を披露してくれるのも、このユニットの長所だ。
8速トルコンATとの相性もよい。これならばエクストラ・パワーを求めることもないだろう。
ただ、このエンジンをスポーティと表現することはむずかしい。たしかにコントロールしやすいクルマではあるのだが、思わずドライブに没頭するようなキャラクターとは無縁なのだ。
笑顔になれない、という不満は、そういえば先代のQ5に対してもあった。とくに同じアンダーピニングを利用するポルシェ・マカンとくらべると、そう感じざるを得ない。おもしろさに関してはSQ5に期待してください、という意味なのだろうか。
一方の乗り心地に関しては、こころから感動できる。なめらかで静かなエンジンとマッチした印象で、荒れた道でもボディはしっとりと落ち着いている。
コンフォート・モードからスポーツ・モードにすると、スプリングは引き締まり、コーナーの姿勢もややフラットになる。
エア・サスペンションは上下60mmの調整ができ、車高をあげればレンジローバー顔負けのオフロード走破性を兼ね備えているという。