アウディA3スポーツバック 1.8TFSI Sライン
公開 : 2012.11.22 16:42 更新 : 2017.05.29 18:18
■どんなクルマ?
A3のホットバージョンのS3やRS3の登場までには、まだ時間がかかるだろう。また、来年初めに、より強力なディーゼル・モデルの追加も噂されるが、1.8TFSIよりもスポーティということではないようだ。そのディーゼル・モデルは、クワトロ・モデルになる予定だ。
ここでわれわれがテストしたのは、標準的なSトロニック・ギアボックスを取り付けた標準的なFWDモデルだ。とはいっても、この1.8 TSFIは安価なS3ではない。それは、0-100km/h加速が7.3秒というベンチマークが証明している。
但しこの1.8TFSIは、エントリー・レベルのSEトリムが用意されない。スポーツ・トリムとここでテストしたSライン・トリムのみが設定されている。ちなみに、この1.8 TFSIは、アウディの乗り心地がスポーティ過ぎるという訴えに対応して、ノーコスト・オプションとしてソフトなサスペンションが選べるようになっている。
A3スポーツバックは、第2世代モデルよりもかなり軽くなっているが、現行の3ドアに対しては長くなったホイールベースによって30kg
重量が増している。
■どんな感じ?
1250rpmから5000rpmまでの間で25.4kg-mのピーク・トルクを発揮する広いトルク・バンドと、5100 rpmから6200 rpmまで178bhpを発揮するピーク・パワーは、非常に線形のパワー・デリバリーを示す。特に、そのフレキシビリティは特筆に値する。
しかし、アウディはエンジン・サウンドについては再考すべきであろう。そのサウンドは平坦でわれわれが予想するよりも喉音も少ない。
7速のSトロニックとの組み合わせは、現状考えられるベストだ。ステアリングにつけられたパドルでシフト・チェンジを行うと、問題には感じないが若干ながらシフト・タイミングに空白の時間がある。
フロントがマクファーソン・ストラット、リアが4リンクというサスペンションの組み合わせは、コーナリングにおいて印象的にしなやかだ。南フランスのテスト・コースでもSラインは非常によく安定した乗り心地も示してくれた。この乗り心地は、おそらく英国の酷い路面でも期待ができるものだ。しかし、その判断は、英国でのテストまで保留にしておこう。
ステアリング・フィールは、以前にテストした1.6や2.0のTDIよりも僅かに人工的な感じがしたが、一貫性のあるものだった。また、このステリングに関しては、旧いスポーツバックに比べると大きく進歩したところでもある。
■「買い」か?
あなたがスポーツバックを購入する予定があるのなら、1.8TFSIはテスト・ドライブする価値にあるクルマだ。確かに、後、数ヶ月すれば2.0TDIもショールームに到着する。もし、A3スポーツバックにオールラウンド的な性格を望むのであれば、2.0TDIも選択肢になるだろうが。
(スチュワート・ミルン)
アウディA3スポーツバック 1.8TFSI Sライン
価格 | 27,180ポンド(358万円) |
最高速度 | 231km/h |
0-100km/h加速 | 7.3秒 |
燃費 | 17.8km/l |
CO2排出量 | 130g/km |
乾燥重量 | 1280kg |
エンジン | 直列4気筒1798ccターボ |
最高出力 | 178bhp/5100rpm-6200rpm |
最大トルク | 25.4kg-m/1250rpm-5000rpm |
ギアボックス | 7速デュアル・クラッチ |