BMW 530d xDriveプロトタイプ
公開 : 2016.10.14 05:50 更新 : 2017.05.23 10:23
同時にわれわれは、異なったマッピングのソフトウェアも試した。BMWとしては、われわれテスターの意見を聞いて最後の煮詰めをしようという試みだ。
すべてが電子制御になったことで、ラップトップを繋げさえすれば、おのおののキャラクターを変えることができる。素晴らしい時代になった。
直進状態のステアリングは、先代と比べると安定感が増している。半回転ステアリングを回してみると、重みの一貫性が増したとも感じる。速度感応式のシステムにしかなせない感覚である。
あらゆるステアリングと比較しても、トップ・クラスのステアリングといえる。正確性、フィール、信頼性に不足はなく、感心しきりだった。
峠道に移動すると、これまでよりも明らかにステアリングの切れ味が研ぎ澄まされていることに気づく。4WDであることを忘れてしまうほどだ。
あたらしいダンパーは、ソフトウェアの命令に対する反応も速くなっている。付随してロール・アングルも常に監視されているから、挙動に不安がない。
4WDシステムのトルク配分はリア偏重だから「お楽しみ」の余地も残っている。繊細さと安定感の両立には驚かされるばかりで、ハンドリング・キャラクターは、早くもトップ・クラスといえそうだ。
7シリーズのシステムを反映するため、ドライブ・モードはふんだんに用意されている。
おなじみの「エコ・プロ」のほかに、「コンフォート」「スポーツ」「ドライブ・エクスペリエンス」「スポーツ・インディビジュアル」がある。
くわえて「アダプティブ」モードが用意される。これはドライバーの癖、行き先にあわせて自動で切り替わるものである。
乗り心地はどうか?