MG6 SE DTi
公開 : 2012.11.23 12:53 更新 : 2017.05.29 18:08
■どんなクルマ?
MG6のディーゼル・モデルが遂に登場した。18ヶ月前、中国人が所有するMGからこのモデルが登場した時、その成功を信じていたのは楽観主義者だけだった。それは何故か。答えは簡単だ。ディーゼル・モデルがなかったからだ。実際、このフォーカス-モンデオ・セグメントにおいて、ガソリン・モデルのセールスは10%以下なのだ。
われわれは当時からディーゼル・モデルが開発中と聞かされていた。そして、それがやっと市場に届けられたのだ。
■どんな感じ?
強力で優雅で広いトルク・バンドを持つ1.85リッターの4気筒ディーゼル・エンジンだ。148bhpのピーク・パワーは4000rpmで発揮する一方、そのピーク・トルクは1800rpmから3000rpmの間で発生する。燃費は18.9km/l、CO2排出量は139g/kmだ。MGは更なる改善ができると考えているようだ。
そのボディ・ウエイトは多くのライバルよりも60kg軽い。機敏でグリップのバランスの良いサスペンションで、特に低速時の乗り心地を良くするために新しいダンパーとアルチロールバーを加え、慎重にセッティングがされたようだ。
また、モーターウェイでも64km/hで1000rpmという6速ギアボックスのおかげで楽なクルージングを味わえることができる。
MGは、このMG6を2つのクラスにまたがってセールスしようとしている。そのエクステリア・サイズとパフォーマンスについてはスコダ・オクタビア二に対抗し、驚くことにそのインテリア・スペースはヴォグゾール・インシグニアに対抗しようというのだ。
そして、その装備も豪華だ。われわれがテストしたDTi SEスペックは、2ゾーン・エアコン、折りたたみ式のヒーテッド・ミラー、ヒル・ホールディング・スタートというベースのSモデルの装備に加え、衛星ナビ、パーキング・センサー、クルーズ・コントールを備える。
MG6は、英国の2級国道で嬉しい番狂わせともいえるものを見せた。弾力性のあるソフトで静かな乗り心地を見せてくれたのだ。また、スタリングも軽く、印象的なほど正確だったのだ。また、ブレーキも、巧妙なタッチを持ち、充分なストッピング・パワーを持っていた。
■「買い」か?
英国の道路事情にあった良いクルマといえる。また、運転していて面白く、ルーミーで、価格も適性だ。不利な面があるとすれば、そのクオリティと中古車市場でどれだけ評価をうけるかということだ。また、確かにベース車輛としては素晴らしいが、われわれが期待するMGらしさは、そこにはないのが気がかりでもある。
(スティーブ・クロプリー)
MG6 SE DTi
価格 | 18,195ポンド(239万円) |
最高速度 | 200km/h |
0-100km/h加速 | 8.9秒 |
燃費 | 18.9km/l |
CO2排出量 | 139g/km |
乾燥重量 | 1605kg |
エンジン | 直列4気筒1849ccディーゼル |
最高出力 | 148bhp/4000rpm |
最大トルク | 35.7kg-m/1800rpm |
ギアボックス | 6速マニュアル |