スマート・ブラバス・フォーツー・カブリオレ
公開 : 2016.10.20 05:50 更新 : 2017.05.29 18:43
一方、モーターウェイの巡航では、車体からは想像ができないほど高い速度域を保つのが得意だ。
ギアボックスも反応がよくなっているようだ。当然、以前のセミATと比べると遥かに使い勝手がいい。トップ・クラスの完成度とはいえないが、まずまずの動作の速さと、まずまずのなめらかさである。
インテリアはエクステリアよりもブラバスらしさを感じさせる。具体的には、サイド・ブレーキ用のレバーやギア・ノブが革巻きとなり、ブラバスのバッジが付いている。ステアリングもスポーティなデザインとなり、シートやダッシュボードもアルカンターラだ。
はじめのうちはこれに喜んでいたのだが、値段を思いだした瞬間に、ちょっと嫌な気持ちになった。というのも、組み付けの精度が価格に追いついていないからだ。短い時間ならば「特別な仕立て」に嬉しくなるが、時間を経るにつれて、ルノー・トゥインゴからそのまま流用したナビ画面を囲うカチコチのプラスティックなどに次第に腹が立ってくる。
ふつうのクルマでいうとサイド・ウインドウの窓枠上部にあたる部分は取り外すことができる。取り外してトランクに収めるわけだが、これがトランク内を占領するのも残念でならない。
家に置いて出かけるという手もあるが行き先で雨が振ったらと考えると、わたしは憂鬱になった。