広州オートショー
公開 : 2012.11.24 20:00 更新 : 2017.06.01 01:20
広州オートショーは、北京や上海ほど大きなモーターショーほどではないが、ニュー・モデルが目白押しのショーでもあった。
領土問題をかかえた日本のメーカーのためには大きな試練となった。日本から軽視されたことに対して、中国の消費者は日本製品の不買運動を起こしており、中国のおける日本車のセールスは50%ほど落ちている。
しかし、広州は中国における日本車のバックヤードと考えられている。トヨタとホンダは広州汽車と強力関係を強めているし、日産は広東省で好調なセールスを見せている。また、トヨタは中国の友人であるとコメントしている。ホンダと日産も類似したメッセージを発進している。
MGは初めてMG6ディーゼルを発表した。但し、このモデルが中国で販売されるかどうかは、いまのところ不明だ。
SAICは、ローウィE50とネーミングされた電気自動車を発表している。後日、MGのブランドで販売されると噂されているモデルだ。構造距離は190kmで、80%のチャージに30分しか必要としない。但し、フル・チャージには6時間が必要だ。パフォーマンスは、0-100km/hが14秒と平均以下。価格は23,000ポンド(303万円)と高価だ。
プジョーは207(206に専用のフェイスを与えたモデル)に、ブラックのプラスティック外装材とルーフレールを与えたクロスオーバーを出展した。208が来年後半の発売となるため、それまでの場つなぎといったところだろうか。
プジョーとシトロエンは、中国市場に出遅れたかたちだ。中国のユーザーは、効率の良いエンジンとオートマティック・トランスミッションを好む傾向があるが、プジョーはそこにあまり効率の良いとはいえないエンジンと4速ギアボックスをもってきてしまったからだ。そこで、今回発表した3008は、2.0リッターおよび1.6リッター・ターボ・エンジンと、6速オートマティック・トランスミッションを搭載した満を持したモデルでもある。
フォードは、フルモデルチェンジされたフィエスタと、ワイドなグリルを持つモンデオを登場させた。このモンデオは中国のメディアは人民のためのアストン・マーティンと称した。この2台のエンジンは、1.6に代わり1.0リッター3気筒が搭載される。
また、フォードはフォーカスSTも展示したが、これについては差し迫って中国で販売する予定はないとのこと。
スバル・フォレスターの2013年モデルを発表した。このモデルは、中国においては、同じカテゴリーの日本車、つまりRAV4とCR-Vのライバルとなろう。また、トップ・モデルの2.0リッター・ターボ・エンジンは、中国の一般顧客が望むより強力なエンジンを搭載したモデルといえる。
アウディ、BMW、メルセデス・ベンツといったドイツ・メーカーの中では、90年台半ばから中国に進出してるアウディが一歩抜きん出ているようだ。BMWはその次だが、X1を地元で生産するなど、その遅れを取り戻そうとしている。その一方で、メルセデスは完全に遅れを取った感じだ。Eクラスは、アウディA6やBMWの5シリーズ同様、これまで中国で販売されていない。メルセデスが成功を収めるためには、ロング・ホイールベースのCクラスを導入する必要があるだろう。
フォルクスワーゲンは、新しいボラ、ラヴィーダ、サンタナ、ジェッタを展示した。このうち、サンタナとジェッタは、8億人いるといわれているロワー・マーケットを狙ったモデルだ。
GMは、中国のパートナー企業、上海自動車で造られる、シボレーのサブブランド、スプリンゴのEVを発表した。このクルマは、ボルトをベースに異なったスタイルが与えられたモデルだ。
シボレー・ブランドとしては、マリブにマンチェスター・ユナイテッドのステッカーを貼ったスペシャル・エディションを展示している。
この他、チェリー、BYDといった地元メーカーの出品もされていた。