自動運転でアナタはこう変わる、BMWのビジョン
2016.10.21
1年が13カ月になる、と考えても良いのだろうか。
「先進国の都心部の住人が、移動に費やす時間は一年で合計約240時間、つまり30日分である」
これはBMWが開催した “自動運転導入を巡る国際的動向” というプレゼンテーションで耳にした数字だ。
自動運転が現実になると、運転から解放された皆さんは何をするだろう?
プレゼン会場で開催された、BMWの渉外サステナビリティ担当コミュニケーション部門マイク・ヴォレス博士と三菱総合研究所次世代インフラ事業本部の杉浦孝明グループリーダーとの対談では、こんなやり取りがあった。
「これから社会の中心となる若い世代は、スマートフォンを複数所有するなど、SNSを通じて常に友人のそばにいたいと考えている。朝目覚めると、彼らはまずスマートフォンを見るのです」(マイク・ヴォレス)
「何年か前まで、通勤・通学で電車に揺られている間は “死に時間” であった。それが今や、電車で移動している時間は、スマートフォンで友人・家族とコミュニケーションする大事な時間になっている」(杉浦孝明)
自動運転が実現すると、通信で常にネットワークと接続されたコネクテッド・カーのなかで、移動しながらコミュニケーションが可能となる。つまり、それだけ自分の大切な時間が増えるというのだ。その合計時間は、1年で30日分にもなる。
「運転中のドライバーのうち30%は駐車場探しをしている」
「すべての事故のうち94%はヒューマン・エラーが原因」
こんな数字も、自動運転やコネクティビティの拡大とともに解消される。
“BMWは走らせてこそ価値がある” という気持ちは、クルマ好きなら必ず持っているだろう。だから下の動画の2人のように、あの名車2台のどちらが好きか延々と議論するのも悪くはない。
マイク・ヴォレス博士は、ドライバーが運転しない時代になっても、移動中に提供するサービスやインテリアのクオリティが、プレミアム・ブランドを差別化させるだろうと話していた。さて、M1やM3を超えるクルマをそろそろ頭に描いてみる時期だろうか。