アウディS5スポーツバック
公開 : 2016.10.24 05:50 更新 : 2017.05.29 18:13
ボンネットの下には新式の3.0ℓV6ターボ・ガソリンが収まる。バンク角は60度の、EA838と呼ばれるモジュラー・ユニットである。のちにRS5が登場するまではもっともパワフルなものとなる。
バルブ・リフト・システムなどのイノベーションをアウディは取り入れており、継続的にカムシャフトを調整するほか、センター・マウントのスパーク・プラグが燃焼効率とレスポンスを向上する。
最高出力は354ps。最大トルクは51.0kg-m。それぞれ21psと6.2kg-mの増強となり、1380rpmから4500rpmのあいだで発揮される。
パワーはアウディのトルセン・トルク-センシング4WDシステム(クワトロ)を介して4輪に伝わる。
一般的なコンディションならば、全トルクの40%が前に、60%が後ろに伝わり、路面状況よって最大で85%が後ろに伝わるようになった。
オプションのスポーツ・ディファレンシャルを組みこめば、後輪に明け渡されるパワーを継続的に左右に振りわけられるようになる。
■どんな感じ?
まず感心するのは、アウディのものづくりに対する徹底っぷりだ。デザインこそ先代に大きく頼っているものの、さり気ないデザイン上のニュアンスや、フレームレス・ドアを閉めた際の感触など、細部まで並大抵ではないこだわりが垣間見えるのだ。
ディテールへの配慮はキャビンもおなじ。BMWやメルセデス-AMGのライバルと比べたとしても、マテリアルやスイッチの組みあわせには恐れ入る。
フロント・シートは極めてサポートが豊富で、調整域も大きい。4方向の視界も広い。C-ピラーが視界を遮っていること以外は不満は見当たらない。