メルセデス-AMG GLC43
公開 : 2016.11.01 05:50 更新 : 2017.05.23 16:34
ゆったりと落ち着いた移動を楽しむときに、乗り心地やハンドリングの仕立て方に手を抜いていないのもよくわかる。19インチのホイールを履いているが、可変ダンパーがよい仕事をしてくれるからだろう。路面不正も巧みにスムーズ・アウトしてくれるし、ロード・ノイズの類もあまり目立たなかった。
モーターウェイを降りて峠道にいく。ドライブ・モードを問わず、サスペンションの硬さや操舵のシャープネス、ギアボックスの変速スピードを変えることができる。
先述のとおりC43をテストした際は、ハッピーな一面を見つけづらかったが、GLC43に関しては素直に楽しいと思える。C43は英国の荒れた道では硬すぎるし、路面のうねりももろに受けやすかったが、GLCではほどほどのバランスが見いだせているとも感じる。
およそ2トンのクルマとしてはグリップ力が突出したレベルにあるし、コーナーの出口ではリア・バイアスの4WDシステムが非常に効果的に作用している。大げさな挙動なしに、最小限に脱出できるのだ。
もちろんさらにプッシュすると、マカンやアウディSQ5と比べるとわずかにボディはロールしはじめるうえ、ステアリングを介して手元に伝わるニュアンスもやや漠然としているが、あくまでこれは高速域の姿勢変更における話。ポルシェ・マカンと比べても、大きく劣っていると感じる部分はすくないと思った。