ロータス・エヴォーラ・スポーツ410

公開 : 2016.11.02 05:50　　更新 : 2017.05.29 19:24

カーボンファイバーを充てがうことで重心高も12mm下がっているという。エヴォーラは、這うようにしてヘセルのコーナーを進む。日本刀で竹をざっくりと切り落とすような快感がそこにある。

一般道を走れるサーキットカーとしては最高レベルだ。

モダン・ロータスのなかでもとてもよく作り込まれたクルマであり、走りもすばらしいのに、室内の素材やステッチに手を抜いていないところもよい。

ちなみにエアコンとインフォテインメント・システムは標準ではつかない。ただし0円で追加可能。それぞれが4.3kgと8.5kgずつ重量を増やすけれど……。

■「買い」か?

ポルシェ911のほうが、毎日使うことができるが、エヴォーラ・スポーツ410も負けていない。

5つ星を与えられない点があるとすれば、身長の高いドライバーにとって、シート・ポジションがちょっとキツいというくらいのものだ。

理性的な判断をするひとはポルシェ911を買えばよい。ただしエヴォーラ・スポーツ410を買えば、いままでとはべつの、まったくあたらしい快楽を味わえることを約束する。最強のエヴォーラ、いや最高のロータスが誕生した。

■日本版編集部の見立て

ネーミングからは’たった’10psほどパワーアップしただけのエヴォーラ410。しかし、その内容はサスペンション、ボディなど各所に手が入れられ、完成度はぐっとアップしているようだ。早期の日本導入が望まれる。