ホンダ・シビック1.5 VTECターボ・スポーツ

公開 : 2016.11.09 05:50  更新 : 2017.05.29 19:09

ホンダがわれわれに許してくれたたった30分のテストでは、1.5ℓのターボ・ガソリンの実力の高さは伺えたものの、ほかのライバルをビビらせるほどの濃密なキャラクターが、何ひとつとしてない。

テスト車は「スポーツ」と呼ばれるモデルであったが、マツダ3(日本名:アクセラ)やフォード・フォーカスなどのライバルと比べて、無味無臭なのである。

一方、走るうえでシビックがもっとも得意とするのは快適性だろう。可変ダンパーを「ノーマル」にセットすると、あらゆる衝撃を効果的に吸収し、仮にコーナリング中に後輪がバンプを踏んだとしても、車体がぐにゃりと捩れるようなこともなかった。

エンジンの反応はよく、中回転域のデリバリーにも不安がない。さすがにパワフルとはいえないが、日常的な運転で非力だと感じることはないだろう。低回転域のパワーの湧きあがり方もスムーズである。

■「買い」か?

ハッチバックのレベルは年々高くなっている。よって「完ぺき」を求める層が増えているのも事実である。

このクルマの場合、個性を重んじる向きにとっては、感動をもたらさないのは間違いない。反面、日常の行動を卒なくこなせるクルマを探しているというのであれば、優れたクルマだといえる。

ただ、ホンダのバッジをつけているかぎり、それ以上の体験を期待したいのだが、読者諸兄はどうだろう?

■日本版編集部の見立て

10代目シビックは極めてフツーの良いクルマになっているようだ。しかし、ホンダらしさを、英国AUTOCARも、そしてわれわれも期待している。出来の良いハッチバックに仕上がったことで、多くの層には訴求するだろうが、少なくともクルマ好きの心をくすぐるような仕上がではなかったということか。


ホンダ・シビック1.5 VTECターボ・スポーツ

価格 £21,500(278万円)
全長×全幅×全高 NA
最高速度 NA/h
0-100km/h加速 NA
燃費 16.7km/ℓ
CO2排出量 137g/km
乾燥重量 NA
エンジン 直列4気筒1498ccターボ・ガソリン
最高出力 183ps/5500rpm
最大トルク 24.5-m/1900rpm
ギアボックス 6速マニュアル


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