フォード・エッジ・ヴィニャーレ2.0TDCI
公開 : 2016.11.10 05:50 更新 : 2017.05.29 18:53
洗練された室内の音環境には、アクティブ・ノイズ・キャンセル機構も貢献する。騒音に対し、逆位相の音波をぶつけて軽減するデバイスだ。オン/オフ切り替えができないため比較はできないが、走らせてみれば十分な効果を実感できる。これはエッジ全車に標準装備される。
先述のとおり、メカニズムはベース車と変わらないが、このクラスとしては驚くほどハンドリングが鋭く、それでいて乗り心地は良好だ。市街地でも舗装のよくない道路でもステアリングは精確で、高速道路での安定性も高く、中立付近のフィールも十分だ。
これはすなわち、エッジの開発におけるフォードの仕事ぶりの優秀さの証明にほかならない。テスト車は20インチのロープロファイル・タイヤを履き、快適性は若干スポイルされたが、レスポンスのいい走りを楽しめた。
■「買い」か?
フォード・ヴィニャーレの第1世代においてはベストだ。大型SUVというジャンルと、ささやかながら明白なデザインの差別化が駆り立てる購買意欲は、このプレミアム・ブランドにおける存在価値を高める好材料だ。
部分的にはチープな素材が剥き出しの内装や、残念な出来のインフォテイメントも、優れた運動性能や洗練性、ふんだんに用いられたレザーの高級感の前では些細な欠点に過ぎない。