スコダ・スパーブ2.0TSIスポーツライン
公開 : 2016.11.10 05:40 更新 : 2017.05.29 18:39
しかし、足回りの変更により許容量と安心感は高まった。グリップとトラクションは常に失われることなく、ジャンクションの低μ路でスロットルペダルを踏みこんでもホイールスピンすることもまったくなかった。
ボディ・コントロールやダイナミクスにも乱れはない。今回のテスト車はアダプティブ・ダンパーを装着していなかったが、かつて他グレードの装着車を試乗した経験に照らしても、必要性は感じない。減衰力調整のない標準セッティングが、それほどまでに良好なのだ。
しなやかで、素直で、文句の付け所がない。かつて、このクラスの足回りのベンチマークはフォード・モンデオだったが、現行モデルはこのスパーブの敵ではない。もはやBMW3シリーズあたりでなければ比較の意味はないレベルに到達しているのである。
また、3シリーズでさえ望み得ない長所をスパーブは備えている。キャビンの広さだ。前後シートに長身の大人が座っても、苦痛を感じることはまずない。しかも荷室は、通常時で625ℓ、シートを折りたためば1760ℓもの大容量を誇るというのだから実力はかなり高い。