アウディTT RSロードスター
公開 : 2016.11.15 05:50 更新 : 2017.05.29 18:13
クワトロシステムはRS専用チューンで、4WDならではの強大なトラクションを生む一方、状況次第では前後いずれかへ駆動力を100%伝達することも可能となった。まあ、滅多にそんなシチュエーションにはお目に掛からないだろうが。
ステアリングに麗しいほどのフィールはなく、コーナーでは時としてノーズが膨らむこともあるが、敏捷性は先代より高まっている。
標準装備の19インチ・タイヤとアダプティブ・ダンパーを備える足回りは、舗装の悪い路面でも良好な乗り心地を提供してくれる。補強されたオープンボディは、クーペの運動性を損なうことなく、ロード・ノイズが多少増すものの、概ねキャビンを静粛に保つ。
荷室は、ホイールベース延長の恩恵で先代より容量が拡大された。ただし、クーペのそれと比べれば、実用性はかなり劣る。容量はもちろん、ソフトトップの格納部に阻害され開口も縮小しているからだ。カップルで週末の旅行を楽しむくらいなら問題はないが、帰りに買い込みすぎた土産物は、積み込むのに苦労するだろう。
シートとステアリング・ホイールのアジャスト幅は大きく、ドライビングポジションはバッチリ決まる。計器盤にデジタル表示のディスプレイを用いたアウディ・バーチャル・コックピットは標準装備で、他モデルで実証済みの高い機能性は、もちろんこのクルマにも受け継がれている。