日産マイクラ0.9T
公開 : 2016.11.17 05:50 更新 : 2021.03.19 11:28
ポロがもっとも快適、フィエスタがもっともハンドリングに魅力あるクルマだとしたら、マイクラは両方をうまく取り合わせたクルマだといえる。17インチの45タイヤを履いているにもかかわらず乗り心地はスムーズだし、ステアリングも快適。反応もよく操舵感も軽い。
ちょっとだけ、むずかしい話も。
いずれのグレードにも ‘シャシー・コントロール’ が付く。これは ‘アクティブ・トレース・コントロール’ と ‘アクティブ・ライド・コントロール’ を含むもので、後輪のブレーキ操作を自動でわずかにおこなうことで、スピード抑制用のバンプを踏んだあとにピッチを抑える。
‘アクティブ・トレース・コントロール’ はコーナリング時、横方向のGが0.4G以上になると作動する。おだやかな制動が介入することで、望むラインから大きくずれないようにしてくれるのである。
控えめなアシストが本望のシステムだから、当然「あ、介入したな!」と気づくようなものではないが、アジリティとスタビリティを高める理論であることはよくわかる。システムのONとOFFをくり返しながら同じ道をリピート走行すれば、ちゃんと体感することもできるだろう。
システムをOFFにしてもアジリティは高く、信頼に足るセッティングであることもよくわかる。フィエスタのほうが乗っていて楽しいのは相変わらずだが、衝撃のいなし方や従順さはマイクラならではの魅力である。