広州モーターショー ーー ハイライト
公開 : 2016.11.19 04:30 更新 : 2017.12.14 12:31
ロザンゼルス・モーターショーで一連の報道関係向けの発表が終わった翌日の11月19日から27日まで、中国で最大のモーターショーである広州モーターショーが行われている。
ここでは第14回広州モーターショーに出展されたクルマの中から幾つかを紹介していこう。
MG ZS SUV
MG GSのひとつ下のクラスとなるMGの新しいコンパクトSUVで、マツダCX-3や日産ジュークのライバルとなるモデル。エンジンは165psの1.5ℓ4気筒ガソリンと、125psの1.0ℓ3気筒ガソリンの2種。これに6速マニュアル・トランスミッションと7速デュアル・クラッチが組み合わせられる。2018年には英国で販売予定。但し、英国で販売される場合は、ZSとは異なったネーミングが与えらえる予定。価格は£12,950(180万円)のサンヨン・チボリと拮抗するものと思われる。これはジュークよりも£4,000(55万円)ほど安い設定だ。
ローウェi6
次世代のMG 6のベースとなると思われるMGの親会社、上海汽車の新型モデル、ローウェi6。ちなみに現行のMG 6のベースはローウェ550だ。i6のエンジンは3種類。165psの1.5ℓ4気筒ガソリンと、125psの1.0ℓ3気筒ガソリン、そして1.0ℓガソリン・エンジンと82psのモーターを組み合わせたハイブリッドだ。
クォロス・カムフリー・プロトタイプ
空気・油圧・電気・アクチュエーター(PHEA)を利用してバルブを駆動するため、カムシャフトを不要とした新しいエンジンを搭載する革新的なプロトタイプ。カムシャフトをなくした結果、トルクが45%増大し、燃費も15%向上するという。2018年から生産される可能性があるという。
SEM DXC
ピニンファリーナがデザインを担当したSEM DXC。日産キャシュカイに近いスタイリングだ。SEMはこの小型SUV、DXCでより若いユーザーにリーチしたいと考えているようだ。
BMW 1シリーズ・サルーン
ネーミングは1シリーズだが、1シリーズとは何の関係性を持たないモデル。2シリーズ・アクティブ・ツアラーと同じFWDプラットフォームのモデル。そして、BMWとしては初のFWDサルーンとなる。サルーン好きの中国市場専用モデルだ。
マクサスT60ピックアップ
SAIC(上海汽車)が2010年にLDVを買収したことによって誕生したマクサス。旧いマクサスはV80をベースとしたモデルだった。新しいT60ピックアップは、英国でも発売される予定だ。但し、インテリア・クオリティは実に大雑把。
ハヴァルH2S
BMW X5とX6を担当したデザイナー、ピエール・ルクレールが手がける初めてのハヴァル、H2S。微妙に細部が異なる2つのスペックを用意した。流行に敏感な人向けには青いモデル、保守的なデザインを好む人向けには赤いモデル。
ウェイ
トヨタとレクサスの関係のように、グレートウォールはそのプレミアム・ブランドとしてウェイを作り出した。W01とW02はコンセプト・モデルながらほとんどプロダクション・モデルに近い存在だ。オフィシャル・ラウンチは来年の上海モーターショーで、販売もその時からスタートする。
ハンエナジー・ソーラーR
最近の中国のモーターショーには多くの電気自動車のスポーツカー・コンセプトが登場するが、これはその中でももっとも変わったモデル。電気の供給源は、バッテリーではなくソーラー電池。会社の代表は、良好な状態なら5時間で8kWを生み出すことができるという。0-100km/hは10.5秒未満とアナウンスされている。生産は予定通り行けば2018年から。
GACエンライト
ホームグラインドとも言える広州でのモーターショーに、地元の広汽集団は目立つモデルを出展した。バタフライ・ウイング・ドアを持つエンライトを発表したことで、その狙いは達せられたようだ。このエンライトは、電気スーパーカーで、自動運転技術を持つ。ただし、ドライブトレインについては一切の言及がない。どうやらファンタジー・コンセプトのようだ。
リファン・シャンラン
残念なことに中国のモーターショーでは未だにコピー・モデルの存在を見かけることになる。このリファン・シャンランは7シーターのSUVだが、そのスタイルはフォードS-MAXのフルコピーといってもよいデザインだ。