そこで今回は、主として都市部での使用におけるベスト・チョイスを探るべく比較テストを実施。ロンドン北部の渋滞が激しい道路を通り、ニューアムのクイーン・エリザベス・オリンピック・パークを目指すルートを設定した。

走りだす前に、われわれはアイオニックをザッと観察してみた。ほかの3台はロードテストなどで十分に検証済みだったからだ。すると、この新顔がほかのモデルと異なる購買層にアピールするであろう、決定的な違いに気がついた。

ボディ・サイズだ。プラットフォームはヒュンダイ初のEV／ハイブリッド専用品で、全長はリーフより50mm、e-ゴルフより250mm程度長い。後席に成人が乗ったり、大容量の荷室が必要になったりする機会が多いなら、ライバルたちより広いスペースは好都合となるだろう。

近場の移動や買い物に使うセカンドカーにそれほどの広さが必要か、またEV1台のみですべてをまかなおうというユーザーがどれほどいるかは疑問だ。それでも、効率的なパッケージはあって困るというものではない。

そのほかにも、アイオニックにはセールス・ポイントがある。最上級仕様でも、リーフとe-ゴルフより車両重量が軽く、航続距離と0-100km/h加速タイムに優れる。それでいて、装備が同程度でも価格は安い。