BMW i3 vs 日産リーフ vsヒュンダイ・アイオニック vs VW e-ゴルフ

公開 : 2016.12.11 05:50  更新 : 2021.03.05 21:38

それでも、独自性と優位が揺るがないのはi3だけだ。カーボン複合材をボディ構造体に使用し、コンパクトなサイズもあって、アイオニックより150kg以上も軽量だ。モーターは170ps/25.5kg-mを発生し、0-100km/h加速は3秒近く速い。また、マイナーチェンジで33kWhに拡大したバッテリー容量でも、ライバルに差をつけている。

加えて、独創的なデザインとプレミアム・ブランドのバッジも備えるi3だが、英国での販売価格は競合車と同水準に収まる。キャビンは狭く、荷室も小さいため、実用性では劣るが、セカンドカーとしてであれば、検討する価値は大いにある。

充電完了し、いよいよ試乗開始。ロンドン北部の午後はクルマがひしめき合い、バスやトラック、バン、タクシー、そしてバイクまでもがシグナル・グランプリを繰り広げるがごとき様相。路面が見えるのはバス専用レーンと側道へ逸れるレーンのみだが、誤ってそちらに入ったら本線へは戻れなくなりそうだ。

そこここの道路工事がボトルネックとなり、長い渋滞の列が発生。ルートを変えて迂回せざるを得ないこともしばしばある。さらに自転車やスクーターが、身動きの取れないクルマをあざ笑うかのように脇をすり抜ける。このカオスを無事に切り抜けるには、落ち着きを持った、先読み運転が必要だ。

アイオニックにそれは可能か?

計器類は見やすく、ドライビング・ポジションとシートも良好だ。妥当な視認性を備え、ナビゲーション・システムの出来もよい。

しかし、すべてにおいてその上をいくのがe-ゴルフだ。ステアリングホイールやシフトレバーなどはEV専用品ではなく、ゴルフで見慣れたものだが、それだけに操作はすぐに馴染める。

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