■どんな感じ?

オプティマGTは、起亜の新境地を開くアダプティブ・サスペンションを専用装備する。

英国上陸が欧州本土より遅れて来秋までずれ込むのは、これを右ハンドル用に改修する必要があるためだ。スプリングはベース車に比べハードで、車高も下がっている。

フロントのスタビライザーも強化され、電動パワー・ステアリングはレスポンスとフィードバックを高めるべくチューニング。ブレーキはディスク径拡大など、性能アップが図られている。

対して、内装のアップグレードはそれほど多くなく、プレーンなインテリアは、感覚に訴えかける部分も少ない。レザー・シートにはGTの刺繍が入るが、クッションは硬くフラットで、シートバックは幅が狭い。

スポーツ・モデルのシートとしては、ホールド性に欠ける。計器類も、高性能モデルのデザイン水準に照らすと、古くさく冴えない。広さや快適さ、装備類の充実度は高いが、GTを名乗るハイ・パフォーマンス・セダンというよりは、ディーゼルの高性能仕様あたりのキャビンといった印象だ。

クロームのスタート・ボタンを押せば即座に目覚める2.0ターボは、アイドリングでは静か。その割に、走り出せば市街地レベルのスピードでもそれなりの音量となるが、中回転域を超える頃には、音の正体に気付くだろう。