ポルシェ・パナメーラ4Sディーゼル
公開 : 2017.01.06 05:50 更新 : 2017.05.29 19:03
褒めたいのは、スピンを防ぐためにフロントにトルクを明け渡すタイミング。楽しさを味わいながら、その先の怖さを感じさせない絶妙さに感心する。
トルクがフロントにも流れた際に、手元に伝わる感覚が強すぎるような気もするが、ステアリングの重みに違和感があるわけではない。ノーズが、どのような状況にあるかは、きちんと感知することができる。
英国ではオプションの扱いであるエア・サスペンションによる乗り心地は快適。スポーツ/スポーツ・プラス・モードであれば、ロールはほどよく打ち消され、ノーズの動きがより敏捷になる。
荒れた路面でも、ほかのよく似たシステムのように、無意味なバウンドをしたり、不快な気分にさせることもない。くぼみやジョイントを踏み越えても、サスの動きがクラッシュすることもない。
事実、メルセデス・ベンツSクラスやBMW 7シリーズの方が、ボディの上下動は少なく、落ち着いている。ただ、いずれのモデルもパナメーラほど上手くコーナーを切り抜けることはできない。
インテリアは、大きなタッチスクリーンをはじめ、近未来的なデザインに統一されている。
ただし、運転中に、視線を前方から離さずに操作することはむずかしい。シンプルでクールになっているが、直感的な操作性が課題になるのは、パナメーラだけの話ではないだろう。