ボルボ・カーズとオートリブが自動運転ソフトウェアの新会社を設立
公開 : 2017.01.06 04:30 更新 : 2017.12.14 12:31
ボルボ・カーズは、大手自動車メーカーとしては初めて、自動運転を新規開発する合弁会社をオートリブと共に設立した。
ボルボ・カーズと、自動車安全システムの企業、オートリブは、昨年9月に締結した基本合意に基いて、自動運転や運転支援システムのソフトウェアを開発するための合弁会社、Zenuity(ゼヌイティ)を設立することで最終合意した。
ADAS(先進運転支援システム)およびADテクノロジー(自動運転テクノロジー)を新規開発するために、グローバルな自動車メーカーが一次サプライヤーと提携する取り組みは、業界初の事例だという。
この合意に基いて、オートリブは合計で約11億クローナ(約140億円)をZenuityに投資する。一方、ボルボ・カーズは知的財産や人的資源を投入するが、現金の投資は行わない。しかし、前回の発表通り、Zenuityの所有権は、ボルボ・カーズとオートリブがそれぞれ50%ずつとなるという。
この新会社はスウェーデンのイェーテボリに本社を構え、さらにドイツのミュンヘンとアメリカのデトロイトでも事業を展開する予定だ。当初はボルボ・カーズ、オートリブの双方より約200名の従業員が派遣され、中期的には600名以上の規模に増員される計画がある。各国の公正取引委員会などの承認を受け、最終的な合意が完了したのち、2017年前半に業務を開始する予定。
ボルボ・カーズとオートリブは、Zenuityに対して、互いがもつADAS知的所有権の使用認可と譲渡を行い、これをベースに、Zenuityは新しいADAS製品とADテクノロジーを開発する。最初のADAS製品は2019年までに販売可能とすることを目標とし、その後すぐにADテクノロジーについても提供を開始する計画だ。
オートリブは、Zenuityの全製品に関する販売・流通を一手に請け負うが、顧客やオーナーに対しては独占権は持たない。ボルボ・カーズはそれらの製品をZenuityから直接調達することになる。
なお、2016年9月に発表した通り、ZenuityのCEOにはボルボ・カーズの90シリーズ開発部門の元本部長で、現ボルボ・カー・スイス、マネージングディレクターのデニス・ノベリウスが就任するという。