日産マイクラIG-T 90
公開 : 2017.01.12 05:50 更新 : 2021.03.19 11:28
ちなみに欧州では、898ccのガソリン・ターボと1.5ℓのディーゼルがまずはじめにデビューし、いずれも遮音性を高める ‘アコースティック’ ガラスが装備される。よって、室内は静かである。
もっとも3気筒ガソリン・エンジンそのものも、スムーズかつ静かに回る。ライバルに比べても、優位性は高いと言っていいだろう。
それだけではなく、回転感も実に気持ちがいい。ガソリンならではの鼻先の軽さもあって、ディーゼルよりフロントのアシもやわらかく感じられる。
飛ばしてみるとどうだろう。
アクセルを強めに踏み込んでもガツンといったパワー感は感じられないうえ、ほかのダウンサイジング・ターボほどリニアとは感じられない。
しかし、ダルに感じられるところは少なく、ソフトなペダル・レスポンスのおかげでリラックスして運転できる印象である。
決して速くなくとも、きちんと反応してくれるため、自然と信頼の度合いも高まる。5速マニュアルのほどよい操作感も、そう感じさせる理由だ。
乗り心地とハンドリングに関しては、フォードの素早さと、フォルクスワーゲン・ポロの成熟した安定感を目指したというが、そんな目標も達成されているのではないかと筆者は思った。