新車&中古車対決! ―― アウディTT vs ロータス・エヴォーラ
公開 : 2017.01.18 05:50 更新 : 2017.05.29 19:29
走行性能はアウディTTが劣勢
瞬発力はエヴォーラに軍配があがる。3.5ℓのV6にも余裕がある。事実、0-97km/h加速も、エヴォーラの方が1秒ほど速い。3速50km/h前後の走行にもゆとりがある。そこからダッシュをかける場合も前準備などは不要である。
対するTTは、走り出しではターボ・ラグがあるが、1500rpmからは、強く車体を押しだす。勢いは6900rpmのレヴ・リミットまで続き、迫力重視の排気音があたりに響く。
ではエンジンの印象がよいのはどちらか?
ナチュラルな3.5ℓV6のほうがわたしは好きだ。レーシーな吸気音もよい。4000rpmを越えるとバルブタイミングが変わり、またべつの表情を見せてくれるのもよい。レヴ・リミットまでの残り3000rpmまでの範囲でも、窓を開けてこのファンファーレを聞きたくなる。
ギアボックスに関しては、エヴォーラのトヨタ製はそれほど悪くない。決してクイックではないが、ゲートにはなめらかにインサートでき、なおかつメカニカルな味わいもある。
一方のTTは、ゴムのようにぐにゃっとしている。機械としては問題ないのだろうが、ヒール&トウをうまく決めてやろうといった、積極的な気もちになれない。
ブレーキの効きはTTに軍配があがるが、踏み心地はエヴォーラのほうに軍配があがる。
乗り心地は、エヴォーラのほうがよい。TTはスポーツ・サスペンション(10mm車高が下がる)と19インチ・ホイールを組みあわせるため、ときに「あっ」と声がでるような衝撃が伝わるのだ。