ミニ・クーパーSカントリーマン
公開 : 2017.01.19 05:30 更新 : 2017.05.29 19:14
乗ってみると、モダンなクロスオーバーらしい出来栄えだと感じる。味付けも現代風のテンプレートにのっとっている。つまり乗り心地は硬く、ハンドルを切れば即座にノーズが反応する。
車高が高いため、神経質さは薄れているが、仮に一般的なハッチバックでこの味付けだと、(よくも悪くも) ‘ホットハッチ’ と呼ぶに差し支えないレベルである。
このクルマのエンジニアは、おなじみの ‘ゴーカート・フィール’ を実現したことに、‘してやったり’ と思っているのだろうか。
だったらひとこと言わせてもらおう。やりすぎである。
よく考えてほしい。これは、比較的背の高いファミリーカーだ。お買い物に使う奥さんのうち何人が、段差を超えるたびに頭を揺さぶられることを喜ぶだろうか。
そのぶん山道でたのしいのだろうか? じつはそうでもない。たしかにステアリング・フィードバックは前よりも充実しているが、積極的にコーナーを楽しもうというレベルではない。
一方のエンジンは、かなりパワフルで、回転域を問わずトルクを得やすい。8速オートマティックで楽に乗るのにうってつけである。